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クリオピリン関連周期性発熱症候群(CAPS)の病気とたたかう家族のブログです。

MRIC に記事が載りました。

平成22年7月31日付 
MRIC by 医療ガバナンス学会発行のメールマガジンに掲載されました。


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クリオピリン関連周期性発熱症候群(CAPS)の子供達にお薬をください!!

CAPS患者・家族の会 嶋津恵美
2010年7月31日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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CAPS患者・家族の会
http://www.caps-family.com/

クリオピリン関連周期性発熱症候群(CAPS)の治療薬の安定供給を求めて、
「医療上必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」について


私の息子(3歳)はCINCA症候群です。生後翌日から蕁麻疹様発疹などが出現し、炎症反応が非常に高く通常の100倍近くあり、すぐにNICUに入院となりました。
そして日を追うごとに毎日の高熱などの症状が出現し、CINCA症候群の典型的な症状があり、常に炎症が強く目や耳にも症状が現れ始めました。体も成長できず2歳になっても赤ちゃんの様で、熱や痛みの為に体を動かす事が出来なくなっており寝たきりの状態でした。
ステロイドや痛み止めを飲みながら治療してきましたが効果が無く、これ以上炎症や障害が進むと息子の体がどうにかなってしまう!と思っていた時に「アナキンラ」という治療薬に出会うことができました。「アナキンラ」は毎日の皮下注射です。注射時は非常に激痛を伴うアナキンラですが、いざアナキンラを投与すると、翌日には熱はすっかり無くなり、発疹も綺麗に消えておりました。発疹の無い、こんなに白い肌の息子を初めて見た時の感動は忘れられません。そして、薬の劇的な効果に驚きました。その後、関節の痛みも無くなり息子が心からの弾ける笑顔を見せてくれる様になりました。毎日の高熱や激しい痛み、嘔吐から開放されたのです。子供は正直です。息子の表情が全てを語っていました。

【クリオピリン関連周期性発熱症候群(CAPS)とは】
私達の子供はクリオピリン関連周期性発熱症候群(CAPS)です。
発症は100万人に一人、日本では50人程といわれている非常に希少な難治性の自己炎症性疾患です。CAPSには「CINCA症候群」「Muckle-Wells症候群」「家族性寒冷蕁麻疹」の3つの疾患が含まれており、遺伝子の変異により乳幼児期から発症し、全身に様々な激しい炎症や障害をもたらします。
代表的な症状としては毎日40度にも及ぶ高熱、蕁麻疹様発疹、低身長、進行性難聴、弱視、髄膜炎による激しい頭痛や嘔吐、全身の関節の破壊や拘縮による激痛による歩行困難など様々で、幼くして亡くなるケースもあります。患者はもちろん、毎日付き添う患者家族も精神的、身体的日常生活に重大な支障をきたしています。

【未承認薬の問題・薬の安定供給を求めて】
現在CAPSには「アナキンラ」「カナキヌマブ」「リロナセプト」というとても効果のある治療薬がありますが、日本では未承認である為に必要とするすべての患者に供給されていません。
4月27日に開催されました厚生労働省「医療上必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」では上記の3つの薬がリウマチ学会から要望されました。
「カナキヌマブ」「リロナセプト」については「生命に重大な影響がある疾患で治療法がない」という事で治療薬としての開発が必要と判断されました。
「カナキヌマブ」に関しては現在治験が始まっておりますが、「リロナセプト」は開発が必要と判断されたものの、国内での開発メーカーが見つかっておらず先行きが心配です。
そして、息子にとても効果のありました「アナキンラ」に関しては日本国内でも何人かのCAPS患者に使用され、炎症や症状を抑える劇的な効果が示されていますが、海外のどこの国でもCAPSに対して承認している国は無いとの理由で検討外となってしまいました。
海外でもCAPSに承認されていない為、海外での臨床データがないことが理由の一つだと思われます。

しかしながら上記の治療薬はどれも炎症を抑える効果があり、CAPS患者にとっては必要不可欠な薬です。関節の変形、目や耳などの障害が進行する前に患者の症状や体質に合う薬を選択できるようになることが非常に重要なのです。
体内の薬が不足するとすぐにCAPSの辛い症状が再燃してしまいます。患者たちはすぐに以前のとても辛い状況に戻ってしまい、治療薬無しでは笑顔も将来もありえません。

【承認後の薬価の問題、難病指定、特定疾患への要望】
CAPSは小児慢性特定疾患にも指定されておりません。発症が乳児、小児であるため「小児慢性特定疾患」を要望すべきなのでしょうか?しかしCAPSは一生涯付き合っていかなければならない疾患です。期限付きの「小児慢性疾患」には疑問があります。
CAPSは発症のメカニズムも解明されておらず、確立した治療法がありません。一刻も早く研究体制が整備され、幼い子供達が重度障害に至る前に進行を阻止できるよう願わずにはいられません。
「難病指定」や「特定疾患」にも認定されていない為、将来的にも不安はつのるばかりです。現在「カナキヌマブ」の治験中ですが、いずれ承認され保険適用になったとしても希少疾患のために相当高額な薬価が予想されます。たとえ治療薬が承認されたとしても高額により使えないという経済的な問題が発生する可能性があるのです。経済的な問題はとても深刻です。私達の子供は一生継続してこれらの高額な薬を使い続けないとなりません。薬だけでなく、定期的な通院や全身の検査も欠かせません。子供達が成人してからも安定した治療が受けられ、生涯に渡って安心して暮らすことができるよう、CAPSが「難病指定」「特定疾患」に認定される事を心から願っております。

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CAPS患者・家族の会 定例会開催されました!!

CAPS患者・家族の会 定例会開催されました!!

日 時: 平成22年9月21日
会 場: ホテル平安の森京都 梅の間
       第一部12:00~ 平成21年度CAPS患者・家族の会活動報告など
       第二部14:00~ 医師、記者を迎えての交流会


4月の臨時定例会に続き、今回は京都に全国の患者、家族が集まりました!
ホテルの近くには、平安神宮や、清水寺、哲学の道や銀閣寺などあり、
京都観光にはとても良い場所にあり、お天気もとても良く真夏のようでした。
患者会関西支部メンバーにご協力いただき素晴らしい会場で定例会を開催する事ができました。

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ゆうご一家も少し時間があったので平安神宮に行ってきました。

とても暑く少し歩いただけでも汗が滴り落ちるほどよいお天気でした。
青い空に平安神宮の朱色が映えて素晴らしかったです。

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~第一部~
戸根川聡代表からの挨拶の他、一年を通じての患者会活動の報告や話し合いがありました。

~第二部~
CAPSを研究してくださっている先生方をお迎えして沢山のお話を聞く事が出来ました。
マイクを握っていただいた順番にご紹介させていただきます。
 
京都大学iPS研究所CiRA(サイラ)副所長       
 中畑 龍俊 先生
      
京都大学附属病院 小児科 助教 
 西小森 隆太 先生

京都大学iPS研究所CiRA(サイラ)助教
 斎藤 潤 先生

横浜市立大学附属病院 教授
 横田 俊平 先生

聖隷浜松病院 部長
 松林 正 先生

横浜市立大学附属病院 
 原 琢磨 先生

松山赤十字病院
 片岡 優子 先生


今回の定例会は多くのCAPSを研究・診察されている医師に参加していただき、CAPSだけでなく、iPS細胞による再生医療などについて様々な研究がされているのを聞く事ができ、希少疾患なのにこんなにも沢山の先生方が一生懸命研究をされていると知り、患者、家族一同とても未来に向けて希望を持つことができました

また、当日は数ヶ月に渡りCAPSの薬の問題を取材してくださっている
「医療情報&マーケティング月間雑誌 MONTHLYミクス」誌の記者に同行、取材していただきました。

次回の定例会は一年後を予定しております。

万有製薬株式会社 勉強会に参加しました。

平成22年8月23日(月)

万有製薬株式会社にて慶応大学グローバルセキュリティ研究所の辻先生による
『海外における未承認薬使用に関する制度』について学んで参りました。

海外での未承認薬使用制度(コンパッショネートユース制度)を例に、
日本で未承認薬を使用するにあたっての今後の課題などを勉強いたしました。

当日はご担当の方が子供達を見ていてくださり、勉強会に専念することが
できました。子供達が退屈しないように沢山のご配慮いただきありがとうございました。
この様なご支援とても嬉しかったです。

製薬協セミナーに参加しました。

平成22年7月10日
製薬協セミナー「未承認薬・適応外薬問題解消に向けた取り組み」
   ~課題の背景・経緯と最新の取り組みを解説~ 

に参加してきました。

米国研究製薬工業会(RhRMA)に参加しました。

平成22年6月28日(月)
米国研究製薬工業会(RhRMA)
インフォメーションセッション
に参加しました。

講演項目は
「臨床研究および医薬品開発におけるベネフィット・リスク評価」
「必要なワクチンを必要な時に安心して接種するために」
などを学んで参りました。

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